[st_af name="twitter"]
夏の風物詩。スイカ。
腎臓病の人はスイカを食べた方がいい。と聞いたことがある人もいると思います。
これは、正解でもあり不正解でもあります。
腎臓が悪く、お医者さんに診てもらっている方はスイカを食べることを控えた方がいいです。
スイカにはカリウムということミネラルが多く含まれており、多く摂取することで心臓に不整脈を起こす可能性があるからです。
少し詳しく説明します。
スイカに限らず、果物、野菜全般にカリウムは多い。
慢性腎臓病を語る上では、カリウムの話はいつもつきまといます。
野菜を煮た煮汁はカリウムを多く吹くもので捨てた方がイイとか、サラダよりも温野菜にした方がカリウムを減らせるとか。
慢性腎臓病の勉強をすると、「カリウム=悪」と、とらえがちです。
しかし、カリウム自体は腎臓病が進行していない時期では積極的に摂るべきミネラルであることを忘れてはいけません。
カリウムはナトリウムの腎臓での再吸収を抑制する働きを持っています。
簡単に言うと、塩分を体に貯めずに尿で出すという働きです。
このカリウムは食材でいうと、フルーツや野菜。特に根菜類に多いです。
何故スイカは腎臓に良いと言われていたのか。
スイカはそのほとんどが水分ですが、カリウムも多く含まれます。
カリウムは先ほども述べたように塩分を体に貯めこまずに尿として出す効果があります。
逆に塩分が多いとどうなるかと言うと、
足などにむくみとして現れます。
カリウムをしっかりと摂ると、塩分を除去しますので、むくみのない体に変えることができました。
スイカが腎臓に良いと言っていたのは、利尿効果でむくみを消す効果があるからです。
カリウムを気にせずに食べていい基準は?
腎臓病の初期のころまでは野菜や果物は積極的にとるのをおススメします。
やはり普通に生活していたら塩分は多めにとってしまうものです。
過剰に摂ってしまいがちな塩分は、なるべくカリウムで相殺したいものです。
下は腎臓病のステージを表すものです。
CKD(慢性腎臓病)の治療ガイドラインのから引用しています。
腎臓専門ドクター以外の先生が腎臓病の患者さんを診察するときに、専門で見てもらうかどうか判断するときに使うものです。
引用元:http://dm-rg.net/news/2018/07/019822.html?pr=dmrg002
これで自分が腎臓病のどのステージにいるのかは、採血結果と尿検査の結果が必要です。
ちなみにカリウムを気をつけた方がいいのはGFR区分で言う、中等度~高度低下状態であるステージG3bです。
引用元:http://www.cityhosp-kumamoto.jp/for-visiter/sector/%E8%85%8E%E8%87%93%E5%86%85%E7%A7%91/ckd%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%81%AE%E6%88%90%E6%9E%9C%E3%81%A8%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E7%99%82%E6%B3%95%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
このころになると、カリウムを過剰に摂取すると体から排泄できずに不整脈が出る可能性が高くなります。
カリウムはどのくらいとっていいのか。
カリウムの摂取基準と言うのは腎臓病のステージによって変わりますし、料理の仕方や、体格などでもかなり差が出るので一概に言えません。
カリウムの摂取基準では、1日に2000㎎(ステージG3bの場合)となっています。
スイカを例にして言うと、100gあたりカリウム120㎎入っているので、下の写真のようなカットスイカを全部食べると・・・。
引用元:https://www.topvalu.net/items/detail/4549741667210
この写真で規格が250gらしいので、カリウム量としては300㎎です。
これ1パックで1日の摂取基準の7分の1を摂ることになりますね。
僕はスイカが嫌いなのでこんなに食べれませんが、好きな人はこのパックじゃ足りないくらいバクバク食べちゃいますよね?
しかも、スイカって日持ちもあんまりしないので、悪くならないうち早く食べようとして一気にたくさん・・・。
なんてことを、腎臓病の人はしないようにしましょうね。