なぜ連休はこんなに忙しいのか
さて、大型連休が終わりました。
今年のゴールデンウィークは、新型コロナウイルスの影響もあってほとんどの人はおうちで過ごしたと思います。
私も夜勤を一回しただけであとはお休みをいただきました。
休日の間、スーパーマーケットは繁盛していましたが車の通りは少なく、生活必需品を置いているお店以外はサッパリ。
それでも、連休が明けると病院には物凄い数の患者さんがやってくる。
休みの日に飲食店が繁盛するのはわかります。家族で出かけて外食するから、どうしてもランチやディナータイムは混雑します。
しかし病院は違います。
処方されたお薬がなくなるから、薬を求めて受診するのです。
単純なことなんですが、月に26日の診察日があるとして、大型連休のある月では診察日が減ってしまいます。
1ヶ月(26日診療日)に、2600人の患者が来院する
→1日あたりの外来患者100人くらい
これが大型連休で診療日が20日間の場合は、
→1日あたり130人診察
1日100人見るのでヒーヒー言ってる医者なら130人なんてとてもじゃないけど診れません。
病院はリピーターばかり
病院ほどリピーター率が高い業種ってあるんでしょうかね?
「お薬を切らさないようにしてください。」
医者のこの言葉は患者の受診行動に強く影響します。
普通のお店で、
「またきてくださいね!」
その一言で
またくる人ってどのくらいいるでしょう?
かかりつけの病院がある人は、この先何年も何十年も通院されることになります。
金儲け視点でいうと、1人の患者さんから1ヶ月1000円の医療費支払いがあれば1年で1万2千円の報酬になります。
患者さんは経営面で言えば、大事なリピーターです。
リピーターは文句も言い始める
仲がいいほど喧嘩すると言います。
リピーターもある一定数の外来受診を繰り返すと、

だの、

だの、
いつもと違うことがあると文句を言い始めます。
長くリピーターをやってると文句も言いたくなるんです。
いわゆるモンスターペイシェントもでてきます。
お得意様ならサービスする?
毎月のようにお店に通う。
そんなお気に入りのお店があなたにありますか?
そんなお店があると、

という思いが出てきませんか?
僕は出てきます。
何もサービスしてもらえなくても、店員との何気ない「お待ちしてましたよ〜!」といったコミュニケーションで満足します。私たちは 、自分はその他大勢の客と一緒ではないと認められたいのです。
病院でも同じ。

という気持ちがでてきて当然です。しかも病院は大抵待ち時間が長いので尚更です。
病院はなぜあんなに待つのか
病院の待ち時間が長いのには理由があります。
患者の確認をするために作業の効率化が悪いからです。
例えば何か検査の予定で来院されると分かっていても、患者さんがこないと道具を用意できないこともしばしば。
患者の健康状態によっては検査もキャンセルするし、したくないと言えばキャンセル。使う物品はほとんどが一人使用したら捨てる使いすてなので無駄にするわけにはいかなくて、検査開始直前にしか準備できなこともあります。
電子カルテのない病院では、いまだに複写の伝票などに手書きして採血のオーダーをしています。
医療は最先端でも、事務処理は昭和みたいなことやってる病院はたくさんあります。
そりゃそうです。
地方で働いている看護師はベテランしかいないような病院ばかり。電子カルテに変わります。なんてことになると逆に仕事が回りません。
しかも高齢化はどんどん進み、病院を必要とする患者さんが多くなっているのも実情です。
そんなわけで病院は混み合いますので、時間には余裕を持って来院してくださいね。