インフルエンザの考え方について調べていたところ面白い記事を見つけた。2018年の記事だが各企業がインフルエンザ患者となってしまった社員の対応について考えさせられる記事である。この記事を見て僕が感じたことは、インフルエンザになった社員が会社のために頑張って出勤してくれることが会社にとって損になるということであった。
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インフルエンザの家族内感染の調査結果
この記事では家族の中で感染がどう広がっていくのかを調査している医師に取材を行っている。
サンプル数は7200人。家族がインフルエンザ感染した後の家族内感染率を調べている。
最も高かったのは乳幼児から家族全体への感染で12.1%であった。
乳幼児は免疫力が低いことが原因であることはお分かりいただけると思う。
その一方、父親から家族全体への感染が乳幼児に次ぐ2番目であった。
参照元:HUFFPOST「インフルエンザ、家族でどう広がる?データに現れた意外な結果」
父親が一番のインフルエンザの感染源!?
この調査結果から見えてくることはいかに父親の感染を防ぐかであると僕は思う。一家の大黒柱が原因でかわいいお子さんをはじめ、家族全体への感染原因となる。
ではなぜ父親は無理して働いてくるのであろうか?給料の為か?
いや、「風邪ごときで仕事を休むな」と考える会社が多いことが原因だ。
仕事場に迷惑をかけるから・・・。男のくせに風邪ごときで・・・。
と思われるのが嫌でというか社会のそういう風潮が感染力に拍車をかける。
インフルエンザは早期発症、早期治療
インフルエンザの感染性は発症1日前から始まり、発症後24時間~48時間がもっとも感染力が高い。
発症1日前から始まるということは、なにも症状が出ていないときから感染する可能性があるということ。
例えば月曜日に会社の人間から父親が感染したする。潜伏期間は1~2日と言われているので早ければ火曜日には父親が発症し、水曜日には家族も発症する可能性があるということである。
もう一つ記事内にこんなグラフがあったので引用する。
これは発症から治療開始時間別で見た家族内感染率の結果である。
全世代で見た通り、発症後24時間以内に治療開始した場合は6.9%の感染率であることがわかる。
以後、治療時間が遅れるごとに感染率が上がっていることは言うまでもない。
このなかで一番興味深いのが父親の48時間超えの治療開始だろう。
仕事で忙しくて・・・。という状況もわかるが、このグラフを見れば父親が感染源になりやすい一番の原因も頷ける。
出勤させて一番損をするのは会社
1人の社員を3日間仕事を休ませることでどういう結果が起こるだろうか?
20人の組織なら19人でカバーできるだろう。
おそらくほとんどの会社で損失はほとんどないと思う。
目先の利益を追い求めて出勤を続けさせると、会社内の感染が広がっていく。
先述したが、インフルエンザの感染性は発症1日前から始まる。
月曜日に会社の人間が感染し、早ければ火曜日には発症。水曜日には他の社員にも発症する可能性がある。
組織が機能しないまでの欠員がでれば、収入は0である。
そんなバカなことがあるか。
そう思っているひともいるだろう。
しかし、インフルエンザは人類を最も殺した病気であり、スペインかぜとよばれる1918年から1919年に大流行したインフルエンザは全世界に蔓延し、4000~5000万人の死者を出している。
インフルエンザは日本の2017-18年シーズンでは2230万人発生している。
約5人に1人が感染している計算である。
この数字を見ると一気に感染して社員のほとんどがダウンする状況も考えられなくはない。
無理をさせて、労災ともなれば一気にネットで炎上だ。
最悪、1シーズンで企業の存続も危うくなる。
インフルエンザに一番影響を受けない企業は休ませる会社である
会社がインフルエンザに対して正しい知識を持つことが重要だ。
早期にインフルエンザを検査、治療をさせるような体制をとれていれば、社員から会社への報告が早い。結果、職場感染のリスクも減少する。
また、予防として当たり前のようでできていない、うがいや手洗いを勧める会社はインフルエンザに対する正しい知識を持っている証拠だ。
予防に対する意識が変わることで、会社として安定して利益を生むことにつながるだろう。